【制作会社から管理権限が貰えない方へ】WordPress管理者権限の取得方法とは?制作会社との交渉術
先日、ある調べものをしていたときに、Yahoo!知恵袋で下記の投稿を見かけました。
ホームページの制作会社が管理者権限をくれません
自社のHPにGoogle Analyticsを自分で導入してみたいのでHPを製作した、今現在保守もしてもらってる企業に管理者権限が欲しいと言ったら無理といわれました。
アドオン等を追加するには3万かかると言われたので、「そんな何日もかかるような作業じゃないから自分でやる。アドミンにしてほしい」と言ったのですがダメだそうです
(少しはお安くしますとは言っていましたが)
こんなのありなんでしょうか。
ちなみにHPは自分が今の会社に入る前から製作&保守してもらっており、Wordpressで製作されています(自社で使える権限はブログやお知らせを投稿したりするぐらいです)
このような相談は、弊社にも度々寄せられます。ここでは、このような場合の対処法について、WordPressサイト保守管理業者の視点からお伝えさせていただきます。
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はじめに
現代のビジネス環境では、企業や個人のホームページは、ブランドやサービスを広めるための重要なツールとなっています。多くの企業は外部の制作会社に依頼してホームページを作成・管理してもらうケースが増えています。
しかし、制作会社を通さずに直接ホームページに変更を加えたい、特定のツールやアドオンを追加したいと考える企業も少なくありません。
特に、Webサイトの訪問者数や行動を解析するGoogle Analyticsは、マーケティング戦略の策定やホームページの最適化に不可欠なツールです。
しかし、Google Analyticsを導入するためには、Webサイトの管理者権限が必要となるケースが多いのです。
これに対し、一部の制作会社は様々な理由で管理者権限の提供をためらうことがあります。このような状況に直面したとき、どのように対処すればよいのでしょうか。
この記事では、その問題の背景と解決策について深掘りしていきます。
WordPressの管理者権限とは
WordPressには、サイト運営者が利用できるさまざまな「ユーザーロール」が存在します。それぞれのロールは、サイト上で行える操作や権限が異なります。
管理者権限(Administrator)
最も高い権限を持つユーザーロールで、サイトの全ての側面を制御できます。
プラグインやテーマのインストール・更新、ユーザーアカウントの追加・削除、全てのコンテンツの編集・削除などが可能です。また、サイトの設定変更やデータベースの操作もこの権限でのみ行えます。
その他のユーザーロール
- 編集者(Editor): 記事やページの編集・削除など、コンテンツに関する権限を持つ。
- 著者(Author): 自分の記事の投稿・編集が可能。
- 寄稿者(Contributor): 記事の作成はできるが、公開はできない。
- 購読者(Subscriber): プロフィールのみ編集可能。主にコメント機能を利用するためのロール。
WordPressのユーザー権限についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
⇒ WordPressの管理者権限とは?ユーザー権限の種類と追加・変更方法
管理者権限は、サイトの運営やカスタマイズに必要不可欠な権限です。しかし、管理者権限があればサイトの根幹に関わる部分まで変更可能なため、不正アクセスや誤操作のリスクも高まります。
制作会社が管理者権限を制限する背景には、このようなリスク回避の観点があることも理解する必要があります。
しかし、サイトオーナーである企業や個人が自らのサイトをフルに活用・カスタマイズしたい場合、管理者権限の取得が不可欠です。
所有サイトの管理者権限を持てないことのリスク
企業が所有するウェブサイトは、ブランドの顔であり、マーケティングの重要なツールです。しかし、制作会社に管理者権限があり、企業が管理者権限を持っていない場合、以下のようなリスクが生じます。
サイト運営の制約:コンテンツの即時修正が困難
管理者権限がないと、サイトのコンテンツを自由に更新・修正することができないため、急ぎの情報修正や更新が必要な際に、制作会社の対応待ちとなってしまいます。
これにより、最新情報の提供が遅れ、タイムリーな情報提供ができず、ビジネスチャンスを逃す恐れがあり、さらには、サイトの信頼性やSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。
セキュリティの不安:迅速な対応ができない
管理者権限を持っていないと、セキュリティの設定やプラグインの管理ができません。
また、サイトに脆弱性が発見された場合、迅速に対応することが求められますが、管理者権限がないと、セキュリティ対策を自社で即座に実施することができません。
これにより、サイバー攻撃を受けやすくなり、データの流出やサイトの乗っ取りといったリスクが高まります。
データ管理のリスク:バックアップとリストアの制限
定期的なバックアップはサイト運営の基本ですが、管理者権限がないと自社でバックアップ管理ができません。
万が一のデータ消失時に迅速に復旧することができず、事業継続に支障をきたす恐れがあります。
自由なサイト運用の制約:テーマやプラグインの管理ができない
管理者権限がないとデザインや機能を拡張するためのテーマやプラグインのインストール・更新ができません。
新しい機能を追加したい場合や、デザインを変更したい場合でも、管理者権限がなければ制作会社に依頼する必要があり、これにより運営の自由度が制約され、迅速な対応が難しくなります。
事業リスク:企業財産の他社依存
ウェブサイトは企業の重要な財産です。管理者権限が他社にあるということは、企業の顔であり財産であるホームページが他社の管理下にあるということになります。
他社に主権限があるということ自体が大きな事業リスクであり、制作会社との契約が終了した場合やトラブルが発生した場合に、サイト運営に多大な損害を与える可能性があります。
管理者権限を持つことの重要性
これらのリスクを避けるためには、企業自らが管理者権限を持つことが重要です。
管理者権限を持つことで、サイトの全ての機能や設定にアクセスでき、迅速かつ適切な対応が可能になります。
また、他社への依存度を下げ、企業自らがサイト運営をコントロールすることで、ビジネスの継続性と成長を確保することができます。
制作会社との交渉術
制作会社との関係はビジネスパートナーシップの一形態であり、サイトの品質や運営の効率を高めるための協力関係を築くことが重要です。
しかし、管理者権限の取得や費用に関する問題点など、意見やニーズが合わない場合も生じます。そんな時のための制作会社との交渉術を以下に紹介します。
明確な目的を持つ
交渉の前に、何を達成したいのか、どのような結果を期待しているのかを明確にしておくことが大切です。
例:「Google Analyticsを導入したい」、「費用を現状の半額にしたい」など。
双方の立場を理解する
制作会社が管理者権限を渡したくない理由や費用を設定する背景を理解することで、より建設的な対話が可能となります。その上で、自社の立場やニーズをしっかり伝えることが重要です。
情報の共有
現状のサイトの運営状況や将来のビジョン、目的に合わせた具体的なアクションプランを制作会社に提示することで、双方の認識のギャップを埋めることができます。
複数の選択肢を提示
一つの要求に固執するのではなく、複数の解決策や選択肢を提示することで、柔軟な対応が期待できます。
例:「管理者権限を得る代わりに、毎月の保守費を上乗せする」など。
信頼関係の構築
交渉は一過性のものではなく、長期的な関係性を築く過程の一部です。定期的なミーティングを設ける、成功事例やフィードバックを共有するなどして、双方の信頼関係を深めていくことが大切です。
必要であれば第三者の意見を取り入れる
難しい交渉の際には、外部のコンサルタントや専門家の意見を取り入れることで、新たな視点や解決策を得ることができます。
制作会社との交渉は、単に要求を伝えるだけではなく、双方の理解と信頼のもとに進めることが成功の鍵となります。明確な目的意識を持ち、オープンなコミュニケーションを心掛けることで、より良好な関係性を築くことができるでしょう。
まとめ
WordPressのホームページの運営において、管理者権限の有無はサイトのカスタマイズや運営効率に大きく影響します。この権限を有していると、サイトの可能性を最大限に引き出し、より高度なカスタマイズや設定変更が可能となります。
一方で、制作会社や外部のパートナーとの関係性においては、双方の立場やニーズを理解し、信頼関係を築きながら協力することが重要です。特に、費用や権限の取得に関する交渉は、明確な目的意識を持ちつつ、双方の理解と信頼のもとに進めることが求められます。
今回の悩みの背景には、サイトの最適化や改善のニーズと、外部パートナーとの関係性の調整という二つの側面が存在します。これらをバランスよく進めることで、サイトのポテンシャルを最大限に活用しつつ、長期的なビジネスパートナーシップを築くことができるでしょう。
また、必要に応じて第三者の専門家やコンサルタントの意見を取り入れることで、より効果的な解決策や新しい視点を得ることも可能です。継続的な学びとコミュニケーションを通じて、自社のホームページ運営をより良くしていく努力が求められます。
株式会社ノイズの保守管理サービス
私たち株式会社ノイズでも、WordPressサイトの保守管理サービスをご提供しております。
私たちの保守サービスは、クライアントファーストを心がけ、下記の点に配慮しています。
- ● サーバー、ドメインの契約はクライアント名義で直接契約
- ● WordPress管理者権限の主権限はクライアントが所有
- ● 他社制作のWordPressでも対応可能
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